インナーチャイルドについて


インナーチャイルドは生き辛さの主な要因であることが多く、その癒しはZenホメオパシーの中核にあります。以下、あくまで1つの例として、インナーチャイルドが形成される要因や過程をわたしのなかで考察しながら書いてみます。

 

まず、体の慢性病の多くは、市販されている食べ物の添加物、薬や予防接種に含まれる化学物質やアルミ・水銀、また農薬・化学肥料で作られた野菜、電磁波、芳香剤、それと生活習慣などに原因があると思いますが、日々の感情、物事に対する偏った認知や考え方、心理的ストレスは、身体にも影響を与え、心の慢性病として生き辛さにつながっています。

そのような、心の問題、生きづらさの根底には、幼い頃からの両親との関係(家庭の環境)、乳幼児期のトラウマ的な体験、

社会(学校等)での不適応などの影響が強くあると思います。

 

インナーチャイルドは、「幼い頃に自ら抑圧した純粋な感情・欲」でもあり、「周囲から押し付けられたこの世的な価値観で自分を裁くことの辛さ」でもありますが、わたしは文字通り、「心の中に取り残された幼い自分」と理解しています。

どこにも行けず、助けてもらえない自分が心のなかにたくさんいます。

そのような状態は、純粋な思いを持った自分から分裂し、仮面を被った自分をいくつも作っていくと思います。

 

乳幼児にとって、親(特に母親)はこの世界のすべてであり、本能的に親を愛したいと願います。親を完全な存在、大好きな存在として見たいという純粋無垢な心があります。

そして、こどもは親に愛着を感じ、幼児になれば親を安全基地とすることで外の世界に足を踏み出します。

しかし、多くの場合、親の自己中心的な言葉や行動から、否定されたり、侮辱されたり、もしくは、事情もあるかと思いますが、ひとりぼっちにされたり(=愛したくても愛せない)、恥ずかしい思いをさせられると、自分の存在を認めてもらいたい(愛してもらいたい)強い願望が生まれます。そして、小さな子の「存在を認めてもらいたい」、「存在することを許してほしい」という潜在的で強い願望は、たくさんの心理的負荷をもたらします。

 

また一方で、親の支配欲が強かったり、子供のためと言いながらも自分の心配や不安、期待を押し付け、こどもをコントロールする親であれば、「親を愛したい」という幼い子の願いとあいまって、簡単に親のコントロールを受け入れることが多くあります。上記の、承認欲求の強いこどもも同じだと思います。

※親のしつけや、学校・社会による指導を否定しているわけでは全くありません。

 

以上のような状況から、「常に自分(の気持ち)を抑圧し、すべてを相手の意向に合わせることで、自分の居場所を作ろうとする」という過剰適応が始まります。自分が無い、自分がわからない、という心理につながっていると思います。

この心理状態は、大人になってもなかなか抜け出ることが難しく、生き辛さや心の問題につながることが多いと思っています。

(親がこどもの心(親を愛したい、役に立ちたいなど)を認識することがいかに大切か、ということだと思います)

 

以上はあくまでインナーチャイルドの1例ですが、生きづらさはこのような形で定着すると思います。

他にも、自己愛の問題、強いプライド意識、自己卑下(自分を責めること)、いつもなぜか悲しく、なぜか切ない、そのようなことがインナーチャイルドを発端として定着し、ひいては、心の症状へと進んでしまうこともあると思います。

 

人は、幼児期~小学校高学年くらいにかけて身に付いたインナーチャイルドの影響、たとえば自己防衛、逃避、抑圧などの対応、考え方(心の癖)をその後もずっと繰り返しながら生きているように思います。少なくともそのような側面があると思います。

 

わたしが今できる範囲内において、クライアントさまの生きづらさを共有し、その原因と解決策を一緒に考えていきたいと思っています。